ピコトーニングは効果なし?効かないと感じる5つの理由と失敗しないための知識を医師が解説 | 東京都上野御徒町の美容外科美容皮膚科エールクリニック|AILE Clinic

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ピコトーニングは効果なし?効かないと感じる5つの理由と失敗しないための知識を医師が解説

ボトックス修正注射(オビソート注射)_アイキャッチ画像

肌全体のくすみや、従来のレーザーでは治療が難しかった肝斑の改善に効果的とされるピコトーニング。

しかし、SNSや口コミでは効果を感じられなかったという声を目にすることもあります。

せっかく時間とお金をかけるなら、しっかりと効果を実感したいですよね。

結論から言うと、ピコトーニングは適切な回数とペースを守れば、非常に高い美肌・シミ改善効果を発揮する洗練された治療です。

それにもかかわらず効果がないと誤解されてしまう背景には、ピコレーザーの物理的な特性や、シミの診断、アフターケアのやり方など、明確な医学的理由が隠されています。

本記事では、ピコトーニングで効果が出ないと言われる5つの原因や、知っておくべき白斑などのリスク、そして効果を最大限に引き出すための具体的な対処法を、美容クリニック院長の井原力哉が分かりやすく解説します。

ピコトーニングとは?効果のメカニズムと他のモードとの違い

ピコトーニングの効果を正しく知るためには、まずその仕組みを理解することが大切です。

従来のナノ秒レーザー(パルス幅が10億分の1秒)は、メラニン色素に熱を与えて破壊する光熱作用を原理としていました。

しかし、この熱は周囲の組織にも伝わるため、刺激に対して過敏な肝斑を悪化させてしまうリスクがありました。

これに対して、ピコ秒レーザー(パルス幅が1兆分の1秒)を使用するピコトーニングは、熱ではなく光音響作用(衝撃波)でアプローチします。(参照:メラニン色素性病変に対するピコ秒レーザーの活用方法

肝斑に対するピコトーニング施術前と5回施術後の症例写真

肝斑に対するピコトーニング施術前と5回施術後の症例写真
リスク副作用:色素沈着、白斑、赤み、腫れなど
初回価格9900円税込

周囲の肌組織やメラノサイト(メラニンを作る細胞)に余計なダメージを与えずにメラニン色素を極めて微細な粒子へと粉砕します。

粉砕された微細なメラニンは、肌のターンオーバー(代謝)や体内の細胞(マクロファージ)の働きによって、自然と体外へ排出されていきます。

さらに、ピコトーニングの刺激はお肌の真皮層の線維芽細胞にも適度な刺激を与えます。

これによりコラーゲンやエラスチンの生成が促され、シミの改善だけでなく、毛穴の引き締め、肌のキメやハリの向上といった多角的な美肌効果が同時にもたらされます。

ピコトーニングは、特に日本人やアジア人の肝斑に対して効果が期待できる施術となります。

参考文献:Effectiveness of the Pico-toning Technique for the Treatment of Melasma with a Low Fluence 1,064-nm Nd:YAG Laser in Asian Patients. Med Lasers 2020; 9(2): 166-171 Dong Gyu Kim, Seung Min Nam, Jin Soo Shin, Eun Soo Park Department of Plastic and Reconstructive Surgery, Soonchunhyang University Bucheon Hospital, Soonchunhyang University College of Medicine, Bucheon, Korea

ピコトーニングによる肝斑治療について詳しく知りたい方は、ピコトーニング(ピコレーザー)で肝斑撃退!美肌を取り戻す最新治療の効果とケアの注意点とは?もお読み下さい。

ピコレーザーの3つの照射モード

ピコレーザーには、お悩みに応じてピコトーニング、ピコスポット、ピコフラクショナルの3つの照射モード(使い分け)があります。

照射モード主な対象疾患・病変照射方法と効果
ピコトーニング肝斑、顔全体のくすみ、極めて薄いシミ低出力で顔全体に均一に照射 。メラニンを微細に粉砕し、毛穴を引き締め肌をトーンアップさせる 。
ピコスポット日光黒子(輪郭の鮮明な濃いシミ)、そばかす、タトゥー高出力で局所的にピンポイント照射 。色素を急激に物理破壊し、薄いかさぶたにして迅速に排出する 。
ピコフラクショナルニキビ跡の凹凸(クレーター)、毛穴の拡張、小じわ、たるみ特殊なレンズで光を点状に凝縮して照射 。肌の奥に微小な損傷を作り、強力な美肌再生を促す 。

AILE Clinicでは、アメリカのFDAや日本の厚生労働省から認可されたピコレーザーであるエンライトンSRを使用して1064nmの波長でピコトーニングの施術を行っていきます。

ピコトーニングとピコフラクショナルを同時に行う場合はピコダブル、ピコスポットも含めて3つ同時に行う施術はピコトリプルと呼ばれることもあります。

ピコレーザーの照射法や効果の違いについて詳しく知りたい方は、ピコスポット・ピコトーニング・ピコフラクショナルの違いは?ピコレーザーの3つの照射モードの種類を効果毎に解説もお読み下さい。

なぜピコトーニングは効果なしと言われるのか?5つの原因

ピコトーニングが本来持つ高い効果にもかかわらず、満足な結果が得られない、あるいは効果がないと感じてしまう背景には、主に以下の5つの要因があります。

1. 照射回数の不足

ピコトーニングは、肌に過度な炎症を起こさないよう、低出力のレーザーを段階的に照射するマイルドな治療です。

そのため、1〜2回の施術で劇的にシミが消えることは物理的にありません。

1回でも軽いくすみの改善(トーンアップ)を実感することは可能ですが、シミや肝斑をしっかり薄くするには、最低でも5回、平均して5回〜10回程度の継続的な施術が必要となります。

3回ほどで効果が出ないと治療を自己中断してしまうのは、効果が現れる手前でやめてしまっている状態です。

2.誤った適応への照射

皮膚に現れるシミには様々な種類があり、正確な見極めが必要です。

ピコトーニングが最も有効なのは、境界が不鮮明な肝斑や顔全体のくすみです。

しかし、輪郭がはっきりした濃いシミ(日光黒子)や、濃いそばかす、肌の奥深くに潜む後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)に対して、低出力のトーニングだけで挑んでも十分な効果は見込めません。

目立ったシミやそばかすに対しては、スポット照射のシミ取りレーザーを行った方が効果は期待でき、 日本皮膚科学会の美容医療診療指針でも推奨されております。

シミそばかすに対するピコスポット全顔施術前と3ヶ月後の症例写真

シミそばかすに対するピコスポットの施術前と施術3ヶ月後の症例写真
通常料金:ピコスポット 1mm 3300円(税込)、全顔(個数関わらず) 99000円(税込)
リスク副作用:赤み、色素沈着、白斑(色素脱失)など

ピコトーニングばかり繰り返すと、目立ったシミ周囲の肌が先にトーンアップして明るくなることで、逆にシミが濃くなったように錯覚してしまう現象も起こり得ます。

適していないシミに漫然とトーニングを繰り返すことが効果なしの原因になります。

シミの種類の見分け方について詳しく知りたい方は、シミの種類について詳しく知りたい方は、シミの種類と見分け方を医師が徹底解説!治療法やケアももお読み下さい。

シミのセルフチェック項目可能性が高いシミの種類
左右対称に、同じような場所にある肝斑(かんぱん)
子供の頃から鼻の周りにパラパラあるそばかす(雀卵斑)
色がグレー・紫・青みがかっているADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
触るとザラザラ・盛り上がりがある脂漏性角化症(老人性イボ)
輪郭がコインのようにくっきりしている老人性色素斑(日光黒子)
ニキビや傷跡が消えずに残ったもの炎症後色素沈着(PIH)

参照:しみ(色素斑)|日本形成外科学会

3. 推奨される治療間隔を守っていない

ピコトーニングでシミを効率よく薄くするためには、レーザーでメラニンを破壊・排出するスピードが、細胞が新しくメラニンを作ってしまうスピードを上回り続けなければなりません。

ピコトーニングの理想的な施術ペースは1ヶ月に1回です。

これによって、破壊されたメラニンが体外へ排出され、肌のバリア機能が健康に再構築される絶妙なサイクルを維持できます。

もし次の施術までに過度な期間が空いてしまうと、その間にメラニンが再合成されて肌に蓄積し、いわばいたちごっこになって治療効果を実感しにくくなります。

4. 紫外線対策の不足による効果の相殺

特に3月から9月にかけての紫外線が強い時期は、日常的な日焼け対策を怠ると、メラノサイトが暴走してメラニンを爆発的に作り出してしまいます。

ピコトーニングによってどれだけメラニンを細かく砕いて排除していても、それを上回るペースで新たなメラニンが過剰生成されれば、視覚的な効果は完全に相殺され効果がないと感じる原因になります。

それどころか、施術後のデリケートな肌が強い紫外線を浴びることで、以前よりも濃い色素沈着を誘発するリスクすらあります。

SPF30以上の日焼け止めを使用して、適宜帽子や日傘を使用することでUVケアを行っていきましょう。

5. 摩擦や乾燥の放置による慢性的な炎症

ピコトーニングを照射した後の肌は、一時的に水分が失われやすく、外からの刺激に対して非常に敏感になっています。

このデリケートな期間に、十分な保湿ケアを怠って乾燥状態を放置したり、クレンジングや洗顔で肌を強くこするといった物理的な摩擦を加えたりすると、肌の中で慢性炎症が引き起こされます。

この炎症が引き金となり、メラニンが過剰産生されて炎症後色素沈着や肝斑が悪化し、ピコトーニング本来の色素を薄くする作用が打ち消されてしまうのです。

知っておきたいピコトーニングのリスク:白斑(色抜け)と色素沈着

ピコトーニングは肌に優しい低侵襲な美肌治療ですが、不適切な設定や回数制限を設けない漫然とした治療継続にはリスクが存在します。

白斑(はくはん:色素脱失)のリスク

ピコトーニングの反復治療において、最も注意しなければならない合併症の一つが白斑(色素脱失)です。

これは皮膚の一部が、周囲の肌色から孤立して不自然に白く抜けてしまう病態を指します。

主な原因は、過度な照射を極めて短いインターバルで繰り返したり、患者様の肌質に対して明らかに過剰な高出力(高フルエンス)での照射を行ったりすることにあります。

強すぎる物理的刺激によりメラノサイトが致命的なダメージを受け、メラニンを作る機能を失ったり、細胞自体が死滅してしまったりします。

一度死滅してしまったメラノサイトを再生させることは極めて困難であり、現代医学でも完全な治療は容易ではありません。

白斑を未然に防ぐためには、少しでも兆候が見られた場合は直ちに治療を一時中断、あるいは出力や休止期間の調整を行うことが不可欠です。

炎症後色素沈着(PIH)の誘発と赤みの長期化

ピコトーニングは従来のレーザーに比べて炎症後色素沈着(PIH)の発現率は低いものの、リスクはゼロではありません。

特に、肝斑の活動性が非常に高く、慢性的な炎症状態にある急性期の肌に対して過度に照射を行った場合、一時的な赤みが数週間以上も長期化し、結果として色素がより濃くなってしまうトラブルが生じ得ます。

赤みが長期間続く状態は、持続的な皮膚の炎症を意味しており、これを放置すると色素沈着が強化されます。

通常であれば数時間〜1日程度で完全に消失する赤みが長引く場合は、自己判断でのセルフケアを避け、直ちに医師の診察を受けましょう。

ピコトーニングの効果を最大化する方法

ピコトーニングの効果を最大限に引き出し、かつ安全に目標とする美肌を維持するためには、単一の治療を惰性で続けるのではなく、医学的見地に基づいたコンビネーション治療や薬の使用を組み合わせることが推奨されます。

コンビネーション治療

複雑な混在型のシミやくすみを抱える肌に対しては、ピコトーニング単体の照射ではなく、必要に応じてピコスポットを併用するのが良いでしょう。

シミそばかすに対するピコスポットについて詳しく知りたい方は、ピコスポットでシミ取りそばかす除去!効果・ダウンタイム・痛みを解説 もお読み下さい。

そばかす治療について詳しく知りたい方は、そばかすを消す方法11選!自力での方法やクリニックでの治療法を解説もお読み下さい。

また、肌全体のハリや毛穴などの凹凸を改善させたい場合はピコダブルやピコフラクショナルがオススメとなります。

トラネキサム酸内服の併用

肝斑に対するピコトーニングの物理的なメラニン粉砕作用と、内服薬によるメラニン生成阻害作用の組み合わせは効果が高くエビデンスがあります。

2024年の肝斑についての研究では、ピコレーザー単独では54.3%で患者満足度が得られ、トラネキサム酸とピコレーザーを併用すると71.4%で患者満足度が得られたという結果になりました。(参照:Safety and efficacy of a picosecond 755-nm alexandrite laser combined with topical tranexamic acid in the treatment of melasma

レーザーによって既存のメラニンを物理的に粉砕・排除すると同時に 、トラネキサム酸の継続内服により新しいメラニンが作られるのを予防するという双方向からの治療を行うことで、肝斑がより早く改善することが期待され、照射に伴う色素沈着(PIH)のリスクも下げることが可能となります 。

肝斑やくすみの発症・悪化の引き金となる物質(プラスミン)は、紫外線や女性ホルモン、日常の些細な摩擦によって活性化し、メラニンを作るよう命令を出します。

トラネキサム酸は、このプラスミンの働きを強力に阻害(抗プラスミン作用)し、メラニン合成命令を上流の段階でブロックし、厚生労働省より2002年からシミに改善効果のある成分として認可されています。(参照:トランサミンの添付文書

トラネキサム酸の効果の詳細はコラム トラネキサム酸は飲み続けても大丈夫?美白効果と副作用を解説 をご確認下さい。

AILE Clinicではピコレーザーを受けられた患者様に対してトラネキサム酸処方の割引となり60錠で税込1,650円となります。詳細は飲み薬のページにてご確認下さい。

メンテナンス

ピコトーニングは目標とする色素の改善が達成された後は、適切なメンテナンスを行うことが重要です。

日常生活では保湿やUVケアをしっかりと行いお肌に摩擦を加えないよう注意していきます。

全体的な色調が均一化した後は、施術間隔を例えば3ヶ月に1回に広げます。

肌に負担をかけることなく、日常生活で再び蓄積し始める微細なメラニンを定期的にクリアにして透明感のある健康な肌状態を維持していきます。

ピコスポットについてよくある質問(FAQ)

Q1. ピコトーニングは何回受ければ効果が出ますか?

A. 1〜2回でも軽いくすみ改善を感じることはありますが、シミや肝斑をしっかり薄くするには最低5回、平均5〜10回の継続施術がオススメです。

Q2. ピコトーニングを1回受けたのに効果を感じられませんでした。なぜですか?

A. ピコトーニングは低出力で段階的にアプローチするマイルドな治療のため、1回で劇的な変化は起こりません。効果が現れる前に中断してしまうケースが多く見られます。

Q3. ピコトーニングはどんなシミにも効きますか?

A. 最も効果的なのは境界が不鮮明な肝斑や顔全体のくすみです。輪郭のはっきりした濃いシミ(日光黒子)や、肌の奥深くにあるADMにはピコスポットなど別の照射モードが適しています。

Q4. ピコトーニングの施術の頻度はどれくらいが理想ですか?

A. 1ヶ月に1回が推奨ペースです。間隔が空きすぎると、その間にメラニンが再合成されて治療効果が実感しにくくなります。

Q5. ピコトーニング施術後に気をつけることはありますか?

A. 紫外線対策(SPF30以上の日焼け止め+帽子・日傘)と、しっかりした保湿ケアが重要です。肌への摩擦や乾燥を放置すると慢性炎症を招き、シミが悪化することがあります。

Q6. ピコトーニングの副作用やリスクはありますか?

A. 主なリスクとして白斑(色素脱失)と炎症後色素沈着(PIH)があります。過度な照射や短すぎるインターバルが原因となるため、適切な設定と間隔を守ることが重要です。赤みが数日以上続く場合は医師に相談してください。

Q7. ピコトーニングの効果をさらに高める方法はありますか?

A. 肝斑の場合はピコトーニングとトラネキサム酸内服の併用が有効です。研究によると、ピコレーザー単独では54.3%の患者満足度が、トラネキサム酸との併用で71.4%に向上したという結果も出ています。また、悩みに応じてピコスポットやピコフラクショナルと組み合わせるコンビネーション治療も効果的です。

Q8. 目標の状態になったらピコトーニング治療をやめていいですか?

A. 改善後はメンテナンスとして3ヶ月に1回程度の施術を継続するのがおすすめです。日常生活で蓄積する微細なメラニンを定期的にクリアにすることで、透明感のある肌を維持できます。

まとめ

ピコトーニングに対する効果なしという否定的な口コミや評価は、ピコ秒レーザーの技術そのものが無効であることを意味するものではありません。

その多くは、治療回数の不足、不適切なシミの診断、スケジュールのズレ、あるいは紫外線防御や保湿といった日常のアフターケアの怠りによって引き起こされたものです。

超短パルスから生み出される光音響作用(衝撃波)は、周囲の肌に不要な熱ダメージを与えず、メラニン色素を安全かつ微細に粉砕できる、現代の皮膚科医療における最も洗練されたアプローチの一つです。

ご自身に合わせてピコスポットなどとのコンビネーション治療を組み立ててトラネキサム酸などの内服薬と併用した多角的なアプローチが大切です。

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東京上野・御徒町の美容外科・美容皮膚科 AILE Clinic(エールクリニック) 院長 井原力哉

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