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2026.03.05

#目元

目の下のクマにPRP+FGF注射(プルプル注射)は危険?美容外科医が教える後悔しないためのリスクと正しい治療法

目の下のクマに悩み、クリニックを探していると「切らない」「注射だけで半永久的」という魅力的なキャッチコピーを目にすることがあります。

その代表格がPRP(多血小板血漿)+FGF(線維芽細胞増殖因子)注射であり、プルプル注射という名称でも知られております。

しかし、安易にこの施術を選んでしまい、数ヶ月〜数年後に「不自然に膨らんでしまった」「ボコボコとしたしこりができた」とお悩みの方が少なくありません。

本記事では、元眼科医の美容外科医の井原が、PRP+FGF注射に潜むリスクと、なぜ失敗すると修正が困難なのか、そして治療法について詳しく解説します。

PRP+FGF注射とは?

まずは、この注射がどのような仕組みなのかを正しく理解しましょう。

PRPとFGFの決定的な違い

PRP(多血小板血漿)は自身の血液を遠心分離して抽出した成分です。組織の修復を助けるマイルドな働きを持ちます 。

FGF(線維芽細胞増殖因子)は強力に細胞を増殖させる成長因子で、正確にはbFGFと表記をします。

本来は、褥瘡(床ずれ)や難治性皮膚潰瘍を治すためのトラフェルミン(フィブラストスプレー)という薬剤が用いられる場合が多いです。

なぜセットで注入されるのか?

PRP単体では劇的なボリュームアップが出にくいため、FGFという強力な増殖スイッチを混ぜることで、凹みを盛り上げようとする手法が一部のクリニックで行われています。しかし、FGFを直接皮下に注入する行為は、メーカーが推奨する本来の使用法(外用)から外れた適応外使用であることを知っておく必要があります。

【警告】PRP+FGF注射が「危険」とされる3つの大きな理由

美容外科業界において、多くの医師がこの施術に慎重、あるいは否定的な立場を取っています。その理由は主に3つあります。

自己組織の増殖をコントロールできずにしこりになる

FGFは細胞に増えろという命令を出しますが、そのスイッチをオフにする方法が医学的に確立されていません。

予想以上に組織が増えすぎると、皮膚の下で硬いしこりや肉芽腫となり、時には不自然な段差が生まれます。

数ヶ月〜数年後に現れる遅発性の膨らみ

注入直後は綺麗に見えても、半年から1年、あるいは数年かけてじわじわと膨らみ続けるケースがあります。

増殖した部分だけが浮き上がって見え、不自然さが際立っていくのがこの治療の恐ろしい特徴です。

日本美容外科学会(JSAPS)のガイドラインでも注意喚起

日本美容外科学会等が作成した『美容医療診療指針』において、bFGF添加PRP療法は「行わないことを弱く推奨する(推奨度2)」に留まっています。

これは、有効性は認められるが合併症(しこり)のリスクがあり安全性の担保が不十分であることからなっていると考えられます。

失敗した時の代償:なぜ「修正」が絶望的に難しいのか

失敗しても溶かせばいいと考えるのは危険で、PRP+FGFの修正はヒアルロン酸とは比較にならないほど困難です。

修正治療には主にケナコルト注射と外科的手術があり、以下のような特徴があります。

修正方法特徴・リスク費用の目安(税込)
ケナコルト注射ステロイドで組織を萎縮させる。周囲の正常な組織まで凹ませる皮膚の菲薄化のリスクがある 。数万円
外科的摘出手術皮膚を切開し物理的に取り出す。正常組織と複雑に癒着しているため完全除去は不可能に近い 。数十万円〜百万円

ヒアルロン酸であれば溶解剤(ヒアルロニダーゼ)で数日で元に戻せますが、PRP+FGFで増えてしまったのは自分自身の組織です。

最終的には外科手術で削り取るしかないケースもありますが、その費用は注入費用の10倍以上に膨れ上がることもあります 。

美容外科医が推奨する本当に安全なクマ治療の選択肢

一生モノの目元だからこそ、万が一の際のリスク管理ができる治療法を選ぶべきです。

即効性と安心感ならヒアルロン酸注入

凹みが原因のクマには、ヒアルロン酸注射が適しており、仕上がりが気に入らなければヒアルロニダーゼですぐに溶かすことが可能です。

根本改善を目指すなら「経結膜脱脂術(クマ取り手術)」

目の下の膨らみ(眼窩脂肪)が原因のクマには、脂肪を取り出す脱脂術が最も効果的で安全です 。

皮膚切除を行わない場合には表面に傷が残らないのが特徴で、半永久的な効果があります。

凹みと膨らみを同時に整えるハムラ法

脂肪を移動させて凹みを埋める手術で、皮膚切開を行う表ハムラ法と結膜側からアプローチをする裏ハムラ法があります。

クマ治療のさらに細かい説明やメリットデメリットや料金などについては、黒クマの治療法4選!目の下のクマ取り手術やおすすめクリニックを解説も合わせてご確認下さい。

PRP+FGF注射とクマについてよくある質問(FAQ)

Q1. PRP+FGF注射(プルプル注射)とは何ですか?

自身の血液から抽出したPRP(多血小板血漿)と、細胞を強力に増殖させるFGF(線維芽細胞増殖因子)を混合して注入する施術です。目の下の凹みを盛り上げることを目的に一部のクリニックで行われています。

Q2. なぜPRPとFGFをセットで注入するのですか?

PRP単体では劇的なボリュームアップが出にくいため、FGFという強力な増殖作用を加えることで凹みを盛り上げようとするためです。ただし、FGFを皮下に直接注入することはメーカーが推奨する本来の使用法(外用)から外れた適応外使用であることに注意が必要です。

Q3. なぜPRP+FGF注射は危険と言われているのですか?

主に3つの理由があります。①FGFによる組織の増殖をコントロールできず、しこりや肉芽腫が生じるリスクがある、②注入直後は問題なく見えても数ヶ月〜数年後に遅発性の膨らみが現れることがある、③日本美容外科学会のガイドラインでも安全性が十分に担保されていないとして注意喚起がされている、という点です。

Q4. PRP+FGFでしこりができるとはどういうことですか?

FGFは細胞に「増えろ」という命令を出しますが、そのスイッチをオフにする方法が医学的に確立されていません。そのため、予想以上に組織が増えすぎてしまい、皮膚の下で硬いしこりや肉芽腫となり、不自然な段差が生まれることがあります。

Q5. 学会はどのような見解を示していますか?

日本美容外科学会等が作成した『美容医療診療指針』において、bFGF添加PRP療法は「行わないことを弱く推奨する(推奨度2)」に留まっています。有効性は認められるものの、しこりなどの合併症リスクがあり安全性の担保が不十分であることが理由と考えられます。

Q6. PRP+FGFで失敗したら溶かして元に戻せますか?

ヒアルロン酸であれば溶解剤(ヒアルロニダーゼ)で数日で元に戻せますが、PRP+FGFで増えてしまったのは自分自身の組織です。溶かすという選択肢がないため、修正は非常に困難です。

Q7. 修正にかかる方法や費用はどのくらいですか?

ケナコルト注射は数万円程度ですが、外科的摘出手術は数十万円〜百万円以上かかるケースもあります。最終的には、注入費用の10倍以上の修正費用が生じることもあります。

Q8. 目の下のクマに対して安全な治療法はありますか?

凹みが原因のクマにはヒアルロン酸注射、目の下の脂肪(眼窩脂肪)の膨らみが原因のクマには経結膜脱脂術、凹みと膨らみの両方を改善したい場合にはハムラ法(表・裏)が代表的な選択肢で、クマの状況に応じて選択を行っていきます。

Q9. ヒアルロン酸注射はPRP+FGFより安全ですか?

はい。ヒアルロン酸は仕上がりが気に入らない場合や副作用が生じた場合でも、ヒアルロニダーゼという溶解剤を用いて短期間で元に戻すことができます。やり直しが効くという点で、リスク管理の面から大きなメリットがあります。

Q10. 他院でPRP+FGFを勧められて不安です。どうすればよいですか?

まずは施術を受ける前に、複数のクリニックでセカンドオピニオンを受けることをおすすめします。既に施術を受けて違和感や膨らみを感じている場合も、早めに美容外科医へご相談ください。

まとめ:その手軽さに一生を預けますか?

「切らない」「安い」「半永久的」という言葉は、患者様にとって非常に魅力的ですが、その代償として一生消えないしこりや、高額な修正手術のリスクを抱えてしまうのはあまりにも大きなギャンブルです。

美容医療において最も重要なのは、万が一の際に引き返せるかどうかです。

当院では、患者様の10年後、20年後の美しさを守るために、安全性が確立されていない「FGF添加」の注入は行いません。医学的根拠に基づいた、誠実な治療のみをご提案します。

もし、他院でPRP+FGFを勧められて不安を感じている、あるいは既に注入して違和感を感じている方は、まずは医師へご相談ください。

東京上野御徒町駅のAILE Clinic(エールクリニック)でも、目の下のクマ治療に効果的なメニューをご用意しておりますので、ご自身に合った施術についてご相談下さい。

現在、目の下の脂肪取りがモニターで55%offとなるキャンペーンを実施中ですので、興味のある方はぜひご来院ください。

無料カウンセリングもご用意しておりますので、ぜひお気軽にお申し込みいただければと思います。

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東京上野・御徒町の美容外科・美容皮膚科 AILE Clinic(エールクリニック) 院長 井原力哉

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